海苔ささみピザパン

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お別れ会

 5年間働いた職場のみんなが、私のためにお別れ会を開いてくれた。良くしてくれた同僚や先輩のみんながたくさん来てくれた。寄せ書きの色紙をくれた。みんな私のことを一瞬であっても考えてくれて、(私はこの手のものを書くのがとても苦手なので分かるのだが)多少なりとも苦労して感謝とお別れの言葉を書いてくれていた。

 飲み会の間、そして帰路、帰宅して色紙を読むまで、私は幸せな気持ちで満たされていた。楽しかった。嬉しかった。感激した。しかし、色紙を読み終わった今、なぜだろうか、すごくムカつく。腹立たしい。なんだろう、こんな気持ちになるとは思ってもみなかった。このお別れの寄せ書きという文化は本当にクソなんじゃないだろうか。こんな気持ちになってしまっている私は、みんなが書いてくれているように優しくて頑張り屋の人間などではない。こんなの嫌だ。いや、私は確かにいつも笑顔であった。私は確かに誰にでも優しかった。それは自負するところである。しかし……、しかし……、私はやはり、決して誰にも注目されたくないのだろう。私は、やはり病的なのだろうか。大好きな大阪(第二の故郷とまで思っている)、大好なみんなのもとを離れるというのに、この色紙は燃えるゴミにでも捨てて行きたいと思っている。なぜこんな、私はなぜこんな人間なのだろう。

 私はまだ、ここまで来ても自意識を自分のものにできていないというのか。私を見ないでほしい。

 みんなおめでとうありがとうって言ってくれてるよ。