海苔ささみピザパン

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プリクラの思い出

 私の通っていた小学校では、小学校5年生か6年生になると、電車で数十分かけて小さなショッピングモールに行ってプリクラを撮るのがお姉さんになった証のようになっていた。私も例に漏れず、5年生になったある日、プリクラを撮りに町へ繰り出した。そうして撮ったプリクラは全て自室の勉強机の引き出しに適当に放り込んでいた記憶がある。特に楽しいとも思わなかったけど、友人に誘われるがままに、数か月で通算3〜4回は撮ったと思う。

 ある日、どういった話の流れだったか、母にプリクラを見せると、「あんた全部後ろの方で小さくしか写ってないじゃない」と苦笑いで言われた。私はそれがすごく嫌だった。私は別にプリクラなんて撮りたくないし、断る理由もないから行っただけで、私にとってはプリクラもプリクラを撮る行為も全く価値がないのに、こうして他者から評価されるんだ、と、大変にショックを受けた。私は私の意図しないところで「何か」に組み込まれてその枠組みの中で勝手に解釈されることがあるんだ、という恐怖を初めて味わったと思う。

 それ以来私はプリクラを撮ることをやめた。